賃貸の風呂の床の黒ずみと原状回復の不安を減らす掃除のコツ

ベージュ寄りに明るい浴室床タイルの一角に、広く薄く黒ずみが残っており、その右側に「TENANT CHECKLIST」と書かれた退去チェックリストのクリップボードが置かれている実写写真。

賃貸の退去日が近づいてくると、ふだんは見て見ぬふりをしていた風呂の床の黒ずみが、急にすごく気になってくるものですよね。

「これってちゃんと掃除すれば落ちる汚れなのか」「このままだと原状回復費を取られるのかも…」と考え出すと、モヤモヤだけが大きくなってしまいそうです。

そんな不安を減らすには、「黒ずみをどこまで落とせれば十分か」と「どこまでを経年劣化として見てもらいやすいか」をざっくり切り分けておくのが近道かと思うんですよね。

まず黒ずみの原因を大まかに見極めて中性洗剤からスタートして、今家にある洗剤や道具の中で安全な組み合わせだけを使いながら、少しずつ強さを上げていくのがいいと思うんです。

床材を傷めにくい道具の選び方や、換気・手袋などの基本的な守り方もおさえておくと、「やり過ぎて傷をつけたらどうしよう」という心配も減るはずですよ。

さらに、掃除の前後で床の写真を撮っておいたり、「どの洗剤でどこまで試したか」をメモに残しておくと、退去立ち会いのときに「ここまで自分で対応しました」と冷静に伝えやすくなります。
必要以上にビクビクせず、「やることはやった」と言える状態まで持っていければ、退去前の数日もかなりラクになると思いますよ!

目次

賃貸の風呂の床の黒ずみと原状回復の基本

退去前にいちばんモヤモヤするのが、「この黒ずみは自分が払う範囲なのか、それとも自然な傷みとして扱われるのか」というラインだと思うんですよね。

まずは、請求されやすいのがどんな汚れか、逆に「さすがにこれは経年でしょう」と見てもらいやすい状態かを、ざっくりイメージできるようにしておくと安心ですよね。

賃貸の浴室では、床材の種類がある程度決まってて、そのため「汚れがたまりやすい場所のパターン」ってのもある程度決まっていることが多いんです。
たとえば、FRPや樹脂シートのような素材が使われているか、タイルなのかで、色落ちしやすさやキズのつきやすさが変わってくるんです。

管理会社の担当者も、そのあたりを踏まえて排水口まわりや出入口付近などの黒ずみをよく見ていることが多いらしいのです。
こうした前提を頭に入れておくと、「どこを重点的に掃除するか」「どこまできれいなら十分と言えそうか」が決めやすくなると思いますよ。

原状回復と通常損耗の違い

たとえば「ここまで頑張って掃除したのに、やっぱ請求されたらどうしよう…」と思うと、やる気も落ちてきますよね。どこまでが自分の責任で、どこからが建物の年齢のせいなのか、分かれ目ががぼんやりしていると不安なんです。

ざっくりいうと、原状回復の対象になるのは借主のうっかりや放置が原因でついた汚れや傷を、「入居前に近い状態まで戻す」ための費用なんです。
反対に、毎日ふつうに使っていてもどうしても出てくる色あせや、長年の使用による素材そのものの変化は「通常損耗」といって、基本的には借主負担にはならないことが多いんですよね。

風呂の床でいうと、こんなイメージになります。
・長期間こすらずに放置した結果、黒カビや皮脂汚れの層が分厚くこびりついている
・少し掃除しただけで、スポンジに黒い汚れがどんどんついてくる
こういった状態は、「掃除すればまだ落とせた汚れ」と見なされやすいんです。

一方で、次のような状態は、通常損耗寄りと判断されることが多いんです。
・ザラザラした凸部分だけ、よく踏む場所から少しずつ色が薄くなっている
・全体としてはきれいに見えるのに、よく目を近づけると点状のシミが少し残っている
・築年数なりに、床全体がうっすら黄ばんでいるように見える
これは「素材そのものが年を取った結果」と考えられやすい状況なんですよね。

退去前に大事なのは、「掃除しても落ちなかったのか」「そもそも掃除をしてこなかったのか」を、第三者から見ても分かる状態にしておくことです。中性洗剤などでできる範囲はきちんとこすり、それでも残った黒ずみについては、「ここまでやってみたけれど、これ以上は素材が傷みそうだったのでやめました」と説明できるようにしておくと安心だと思いますよ。

あなたなら冷静に整理できるはずです。

賃貸の浴室床に多い素材と特徴

「うちの風呂の床って、そもそも何の素材なんだろう…」と考えたことがない人のほうが圧倒的に多いですよね。
実は、この素材の違いで「どこまでこすっていいか」「どんな洗剤が向いているか」がけっこう変わってくるんですよ。

賃貸でよくあるのは、FRP(繊維強化プラスチック)や樹脂系のシート床、築年数が古い部屋だとタイル床といったパターンが多いですね。

FRPやシート床は軽くて扱いやすく衝撃にも強いのですが、強くこすり続けるとツヤが消えたり、小キズが光の加減で目立って見えたりしやすい素材なんですよね。
タイルは表面自体は丈夫な一方で、目地に汚れやカビが残りやすいのが悩ましいところだと思いますよ。

多くの浴室床には、転倒防止のための凹凸や細い溝がつけられています。
この「溝」や「へこんだ部分」に、皮脂や石けんカスが混ざったヌメリや、バイオフィルム・黒カビがたまっていきやすいんですよね。

表面がザラッとしていると、一見きれいに見えても、内部に汚れが入り込んだまま気づきにくいこともありますよね。まだらな黒ずみとして浮かび上がってきた頃には、汚れが奥まで入り込んでいるケースも多いんです。

床の黒ずみ落としで登場しがちな道具は、だいたい次のようなものになります。

  • メラミンスポンジ
  • 毛先がかためのブラシ

どちらも、ピンポイントで頑固な汚れに試すには心強い味方なんです。
ですが、広い面積を力任せにゴシゴシすると、床材の表面を薄く削ってしまい、ツヤがなくなったり、部分的な色ムラの原因にもなりやすいんです。

床の素材が分からないときは、まず陰になっている一角で軽くこすり、ツヤの変化や色抜けがないかをチェックしてから範囲を広げてみてくださいね。

「せっかくきれいにしようとして傷を増やした…」となると本末転倒なので、少し慎重すぎるくらいがちょうどいいです。

管理会社がチェックする浴室床のポイント

退去立ち会いで「どこをどんな目で見られるのか」が分からないと、余計に緊張しますよね。
実は、担当者がチェックしやすいポイントには、ある程度のパターンがあるそうなんです。

浴室全体としては、「一目見て不潔な印象がないか」がまず見られるんです。
そのうえで、風呂の床なら次のあたりが重点的に目に入りやすい場所になるようですよ。

  • 排水口まわりや排水口につながる溝
  • ドア付近の角や、出入りのときに水がたまりやすい場所
  • シャンプーボトルや風呂イスを置いていた足元のスペース

これらのエリアにベタッとしたヌメリや広がる黒カビ・黒ずみが残っていると、「日常的な掃除が十分ではなかったのかな」と判断されやすくなります。

一方で、よく見ないと分からないレベルの点状のシミや、凹凸の谷だけうっすら色が残っている程度であれば、「使っていればどうしても出てしまう跡」として受け止められることも多いんですよね。

担当者が見ているのは、「新品同様に真っ白かどうか」ではなく、「入居者がきちんと掃除をした形跡があるか」「次の人が入ったときに不快感が出るほどの汚れが残っていないか」らしいのです。

掃除前と後の床の写真をスマホに残しておいたり、「どの洗剤でどこまで試したか」をメモしておくのもアリかと思うんですよね。

立ち会いのときに「ここまで自分で落としましたが、これ以上こすると傷みそうだったのでやめています」と落ち着いて伝えられると、気持ちもかなりラクになると思いますよ。

賃貸の風呂の床の黒ずみの原因を見極める

同じように見える黒ずみでも中身がカビなのか、皮脂やボディソープなのか、水垢なのかで「有効な洗剤」と「こすり方」がまったく変わってくるんですよね。
なんとなく全部まとめてゴシゴシしてしまうと、落ちるはずの汚れが残ったり、逆に床を傷めてしまったりしがちなんです。

まずは見た目や触ったときの感触で、大まかにどのタイプの汚れかを見分けていきましょう。

ある程度原因がわかってくると、「このステップまでやれば退去前の掃除としては十分そうだな」と自分の中のゴールが見えて来ると思います。

カビ汚れと皮脂汚れの見分け方

床が黒っぽくなっていると、「全部カビ?…」と不安になりますよね。ですが、実際はカビと皮脂が混ざっていることも多くて、入口でざっくり分類しておくだけでも気持ちが軽くなりますよね。

カビ寄りの汚れは、こんな感じのが多いです。
・目地や溝、壁との境目などの「角」に、点々と斑点状に広がる
・広がっている部分は、黒〜濃いグレーで、輪郭があいまいなことが多い
・指先でこすっても、すぐには薄くならず、その場に色が残りやすい

放置期間が長いと、床のヌメリ(バイオフィルム)と一体化して、面でベタっと広がることもあります。

一方で、皮脂汚れ寄りの黒ずみには、こんな特徴が出やすいんです。
・立ったときに足裏がよく当たる位置をなぞるように、黄ばみ〜グレーが広がっている
・濡れた指でなでると、ぬるっと滑る感触がある
・中性洗剤をつけたスポンジで数回こすると、目に見えて色が薄くなる

最初のチェックで使う道具は、このくらいのシンプルなもので十分なんです。

  • ぬるま湯
  • 柔らかいスポンジ(食器用くらいの硬さ)
  • ゴム手袋
  • ティッシュやキッチンペーパー少量

やり方はかんたんで、気になる黒ずみの一部分だけを軽く濡らし、指か柔らかいスポンジでそっとなでてみてください。表面のぬるぬるが動くようなら皮脂・ボディソープ寄り、形がほぼそのままで、少しずつ色だけにじむようならカビ寄りの可能性が高いです。


水垢・石鹸カスによる黒ずみの特徴

いくらこすってもザラつきが残る黒ずみってのもあるんです。
その正体は水垢や石鹸カスが固まったものというケースも多いんですよね。

水垢は、水道水に含まれるミネラル分が残って固まったもので、本来は白っぽくカサカサした跡として出やすい汚れです。ただ、床の地色や他の汚れと混ざると、グレー〜黒っぽく見えることがあるんです。
シャワーを床に向けてよく使う位置や水がたまりやすいくぼみには、輪っかのシミのような黒ずみの帯ができやすいんですよね。

石鹸カスは、ボディソープやシャンプーに含まれる成分が、水中のミネラルとくっついて固まったものです。
乾くと薄い膜のようになり、白っぽく粉をふいたように見えることもあれば、皮脂やカビと混ざって、くすんだ黒い層になっていることも多いんです。

水垢・石鹸カス対策で用意しておくと便利なものは次のとおりです。

  • 酸性タイプの浴室用洗剤(またはクエン酸水)
  • 柔らかめのブラシ(歯ブラシでも可)
  • キッチンペーパーやラップ
  • ゴム手袋

これらの汚れには、アルカリではなく「酸」が効きやすいんです。
目立たない場所で、酸性洗剤やクエン酸水を少量だけシュッとかけ、数分〜10分ほどそのまま置いてみてください。そのあと、柔らかいブラシでなでるようにこすり、水でしっかり流します。

このとき注意したいのが金属部分です。酸がかかると、変色やサビのきっかけになることがあるんですよね。排水口のフタや金具の近くは、あらかじめキッチンペーパーやラップで軽く覆ってからスタートすると安心ですね。

「こんな簡単な手順でいいの?」と思うかもしれませんが、意外とこれだけで黒ずみが薄くなることも多いんです。
まずは小さな範囲で試して、手応えを確かめてみてくださいね。


経年劣化による変色のサイン

どれだけ時間をかけて磨いても色が変わらないと、「これはもう自分のサボりのせいなんじゃ…」と心細くなりますよね。でも、一定のところから先は、どうしても年数による変色というケースもあるんです。

経年変色寄りのサインとしてよく見られるのは、たとえばこんな状態です。
・床全体に、うっすらとした色ムラが均一に広がっている
・明るい色のFRP床で、凸部分だけ少し白っぽく、凹んだ部分だけほんのり暗く見える
・触ったときに、ザラつきやヌメリがほとんどなく、「ただの色」として残っている

こういう変化は、素材そのものの色が少しずつ変わってきたサインであることが多いんですよね。
濡らしてみても、濡れているときと乾いたときで色の濃さがほとんど変わらなければ、汚れよりも経年変色寄りと考えて間違いないですね。
逆に、水をかけると急に黒さが強調される部分は、溝や細かいキズに汚れが残っている可能性が高いですね。

賃貸の風呂の床の黒ずみを落とす掃除手順

黒ずみを見つけると、つい「とりあえず強い洗剤で一気に…」とやりたくなりますよね。
でも、床材を傷めるとそれこそ原状回復費が心配になってしまうんです。

基本は、中性洗剤で広い範囲をやさしく洗う → それでも残る部分だけ、重曹や酸性洗剤でピンポイントに攻める → 最後の切り札として、ごく一部に塩素系洗剤を検討する、という三段階なんです。
どの段階でも「換気・手袋・洗剤を混ぜない」の3つを守ってくださいね!

掃除前に行う賃貸の風呂床の安全確認

いきなり洗剤を噴きかけると、「あれ、なんか息苦しいかも…」なんて焦ることがありませんか?
どういう手法で進めるにしても、まず最初にちょっとだけ準備しておくだけで、あとがすごく進めやすくなりますよ。

まず、空気の逃げ道をしっかり作ります。

  • 換気扇を回す
  • 窓があれば開ける
  • 浴室のドアも少し開けておく

そのうえで、自分自身を守るものを用意しておくと安心です。

  • ゴム手袋
  • マスク(臭いや刺激が気になる人)
  • ゴーグルやメガネ(洗剤がはねやすい位置をこする場合)

「混ぜるな危険」と書かれた洗剤同士は、絶対に一緒のタイミングで使わないのが大前提なんですよね。

掃除を始める前に、床のコンディションもざっくりチェックしておきましょう。
ひび割れがないか、コーティングがはがれている場所がないか、さっと目で追ってみてください。そこは強い洗剤や硬いスポンジを避けたい場所になります。

軽い黒ずみを落とす中性洗剤の使い方

「まだそんなに真っ黒ってほどじゃないけど、なんとなくくすんでる…」くらいの段階だと、どこまで本格的にやるべきか迷いますよね。でも、その程度の汚れなら中性洗剤だけでかなり印象が変わることが多いんです。

軽い黒ずみ用に用意しておくと便利なものはこのくらいです。

  • ぬるま湯(お風呂と同じくらいの40℃前後)
  • 中性の浴室用洗剤、または水で2〜3倍に薄めた食器用洗剤
  • 柔らかいスポンジ or やわらかめのブラシ
  • 水切りワイパーやタオル
  • ゴム手袋

まず、床全体をぬるま湯で軽く濡らして、汚れをふやかしておきます。
そのあとで中性洗剤をスプレーするか、薄めた食器用洗剤をスポンジに含ませて、床一面に薄くのばしていきます。
ゴシゴシこするのはまだ先でOKですよ。

洗剤を塗ったら、5〜10分ほどそのまま置いて汚れを浮かせます。
この間も換気は続けて、子どもやペットがうっかり浴室に入らないよう、ドアは閉めておいてくださいね。

時間を置いたら、床の凹凸に沿って円を描くように、柔らかいスポンジやブラシでなでるようにこすります。
力任せにやらなくても、浮いた汚れだけでもかなり取れるはずなんです。

最後に、シャワーでしっかりすすいで洗剤を流し切ります。
水切りワイパーやタオルでざっと水気を取ると、黒ずみがどのくらい残っているか確認しやすくなりますよ。
ここで目立つ部分がだいぶ薄くなっていれば、原状回復費のリスクはかなり下がっていると考えて大丈夫だと思います。まずはこの中性ステップだけでも、ぜひやってみてくださいね。

しつこい黒ずみに重曹や酸性洗剤を使う方法

中性洗剤までやってみて、「うーん、まだここだけしぶとく残ってんなぁ…」ということもあるかも知れません。
そこから先は、ピンポイントで重曹や酸性洗剤を使う段階なんです。

中性ステップのあとに追加で用意したいものは次の通りです。

  • 重曹
  • クエン酸または浴室用の酸性洗剤
  • 小皿やカップ(重曹ペースト用)
  • 柔らかいブラシ
  • ラップやキッチンペーパー(パックや養生用)
  • ゴム手袋

皮脂寄りのぬるついた黒ずみには、重曹が相性いいんですよね。
重曹に少しずつ水を足して、歯みがき粉くらいの固さのペーストにして、気になる部分に1〜2mmくらいの厚みで塗ります。そのまま10〜20分ほど置いてから、柔らかいブラシでこすればOKですよ。
ザラザラした粒子が、こびりついた汚れを少しずつ浮かせてくれるんです。

水垢や石鹸カスがメインだと感じた部分には、クエン酸水や酸性の浴室用洗剤が向いています。説明書どおりにスプレーして、5〜15分ほど放置します。このとき、金属部品や目地に長時間触れさせると傷みの原因になることがあるので、心配なところはラップやキッチンペーパーで軽く覆っておくと安心ですよ。

重曹・酸性洗剤のどちらを使った場合も、終わったあとはシャワーでしっかり流水すすぎをしましょう。
そのあと、中性洗剤で軽く全体を洗い流しておくと、酸性・アルカリ性の成分が残りにくくなり、あとからの変色や素材の劣化も防ぎやすいんです。

「強めの洗剤を使うのが少し不安…」という場合は、商品ごとの特徴をまとめた強い洗剤の選び方の記事をあわせてチェックしてみてくださいね(内部リンク想定)。

黒カビに塩素系洗剤を使うときの注意点

黒カビがガッツリ根を張っているのを見ると、「ここはもう塩素系の出番じゃね?…」と思いますよね。
でも、塩素系は効き目が強いぶん、扱いを間違えると体への負担も大きい洗剤なんです。
ここは慎重めなくらいがちょうどいいんですよね。

塩素系を使うときは、まず環境と装備をしっかり整えます。

  • 換気扇を回す
  • 窓・浴室ドアをできる範囲で開ける
  • ゴム手袋
  • マスク
  • 可能ならゴーグルやメガネ

そのうえで、塩素系洗剤を黒カビの部分だけに狙ってスプレーします。
最初から広範囲にばーっとかけると臭いも刺激も一気に強くなるので、まずは一部だけで効果を試してみてくださいね。放置時間は、商品に書かれている目安(だいたい5〜30分程度)の範囲内にとどめるようにしてくださいね。

絶対に避けたいのが、酸性洗剤やクエン酸との連続使用ですね。
同じ日に使う場合でも、十分にすすいでから時間をあけるのが前提なんですよね。名言の「混ぜるな危険」と書いてある組み合わせは本当に危険なので、ここだけは徹底しておいたほうが安心なんです。

放置後はシャワーでよく流し、可能なら中性洗剤で一度軽く洗ってから、もう一度すすいでおくと残った成分も落としやすくなります。

賃貸の風呂の床の黒ずみが残った場合の原状回復対応

ここまで掃除しても、どうしても薄い黒ずみや色ムラが残ると、「これで大丈夫なんだろうか…」とソワソワしますよね。完璧に真っ白にならないからといって、すぐに自分が全面的に悪いとも限らないのがややこしいところなんです。

※黒ずみの原因や、どこまでが汚れでどこから先が経年変化かといった考え方は前の章を参照。ここでは「やることをやった証拠をどう残すか」に絞ってまとめていきますね。

掃除の前後を写真とメモで残しておけば、「ここまで対応しました」と冷静に示しやすくなります。退去立ち会いでの会話も、記憶だけに頼らず、記録をベースに話せると心細さがだいぶ減ると思いますよ。残ってしまった黒ずみとどう付き合うか、そして管理会社にどう伝えるかを整えておくイメージです。


掃除前後の写真とメモで記録を残す方法

「ちゃんと掃除したのに、口で説明するだけだと伝わらないかも…」と思うと、不安になりますよね。そんなときに強い味方になってくれるのが、ビフォーアフターの写真と簡単なメモなんです。

記録用にあると便利なものはこのあたりです。

  • スマホやデジカメ
  • スマホのメモアプリ・手帳など
  • 使った洗剤のボトル(撮影用)

まず掃除前に、浴室の入口から床全体が入るように1枚撮っておきます。さらに、黒ずみが気になる部分をアップで数枚。排水口まわりやコーナーなど、「汚れがたまりやすい場所」も分かるようにしておくと、あとで説明するときに役立つんですよね。

次に、実際にやった内容をメモに残します。

  • 使った洗剤の名前(メーカー名も書いておくとベター)
  • 原液か、水で何倍に薄めたか
  • 放置した時間の目安(例:10分くらい)
  • 作業全体にかかった時間
  • 掃除した日時

これをスマホのメモにサッと書いておくだけで、「○月○日の夜に、中性洗剤→重曹ペーストの順で1時間くらいかけて掃除しました」というふうに、退去立ち会いで具体的に話せるようになります。文字にすると、あなた自身も「ここまでやったんだな」と実感しやすくなると思いますよ。

掃除が終わったら、今度は同じ角度・同じ距離からアフター写真を撮ります。できれば、掃除前と同じ時間帯に撮ると、光の当たり方も近くなって説得力が増すんです。ビフォーとアフターを並べると、「広がっていた黒ずみがここまで薄くなった」という変化が一目で分かります。これは、もし管理会社とやり取りが必要になったときの「やるべきことはやった」という心強い材料になるんですよ。あなたなら絶対にできますって!


黒ずみが残ったときに説明できるポイント

頑張って掃除しても、「ここだけどうしても消えない…」という黒ずみは残るものですよね。大事なのは、それをただ不安がるのではなく、「どこまでが落ちて、どこからが残ったのか」を自分の中で整理しておくことなんです。

たとえば、こんな状態は経年変化寄りに見られやすいパターンです。

  • 足元の中心だけ色が少し薄く、周囲にうっすら暗いリングのようなムラが残っている
  • 床全体としては汚れを落としたあとも、均一なトーンでじんわりくすんでいる

説明するときは、「きれいにしようと思ってやりました!」という感情よりも、淡々と事実を並べるイメージで話すのがコツなんですよね。たとえばこんな言い方です。

  • 「中性洗剤→重曹→酸性洗剤の順で掃除してみて、ここまで薄くなりました」
  • 「これ以上強くこすると表面が傷みそうだったので、この段階でやめています」
  • 「ビフォーアフターの写真のとおり、広がっていた黒ずみはここまで減っています」

そこに、「次に入居される方が不快に感じない程度には掃除したつもりです」と一言添えると、管理会社側もイメージしやすくなります。責任を押しつけ合うのではなく、「状況の共有」として話す空気が作りやすくなるんです。

もちろん、最終的な判断は管理会社やオーナー側になりますが、掃除内容と残り方を冷静に説明できれば、不要な原状回復費を避けられる可能性はぐっと高まりますよ。ここまで準備しておけば、「やれることはやった」と自分でも納得しやすくなると思います。


退去立ち会いでの浴室床の伝え方

退去立ち会いの場面って、なんとなく緊張しますよね。「指摘されるまで黙っていたほうがいいのかな…」と迷うかもしれませんが、浴室に入ったタイミングでこちらから軽く触れておくほうが、むしろスムーズなことが多いんです。

たとえば担当者が浴室をチェックし始めたときに、こんな感じで切り出してみてください。
「床の黒ずみが気になっていたので、○回に分けて中性洗剤や重曹で掃除しました。ビフォーアフターの写真も撮ってあるので、必要ならお見せしますね」

そのうえで、ポイントになりそうな情報だけ簡潔に添えます。

  • 「この部分は、これ以上こすると表面を傷めそうだったので、あえて強くこすっていません」
  • 「入居時から、このあたりに少し色ムラがあった記憶があります」

言い訳っぽくならないよう、「責任逃れ」ではなく「状況共有」というスタンスで話すのがコツなんですよね。相手も仕事で見に来ているので、情報が整理されているほど判断しやすくなります。

原状回復費の説明を受けたとき、「ちょっと高いかも…」と感じても、その場で感情的にぶつかる必要はありません。

  • 気になった点だけメモを取る
  • 「一度持ち帰って検討したいです」と穏やかに伝える

こうした対応もぜんぜんアリなんです。強い口調で押し返すより、事実と記録をベースに落ち着いて話したほうが、結果として納得感のある着地になりやすいですよ。ここまで準備しておけば、退去立ち会いも思っているよりずっと落ち着いて乗り切れると思います。

まとめ

賃貸の風呂床の黒ずみは、「まだ落とせる汚れ」と「年数による色の変化」を頭の中で切り分けておくだけで、原状回復費への不安をかなり小さくできるんです。

まずは一部を試し洗いして汚れのタイプをつかみ、中性洗剤からスタートして、様子を見ながら重曹・酸性タイプ・カビ向け洗剤へと少しずつステップアップしていく流れが安全だと思いますよ。

その際は、床材を削らない力加減と置き時間を守ることが、余計なキズや追加請求を防ぐポイントなんです。
強めの洗剤を使う場面では、換気・手袋・「混ぜない原則」をセットで徹底してみてくださいね。

あわせて、掃除前後の床を同じ角度・同じ距離で撮った写真と、洗剤名や放置時間・作業時間をメモしておけば、退去のときに「ここまで手をかけました」と冷静に示せる材料になります。
そこまでやっても残った黒ずみは、経年変化の可能性も含めて整理しておき、立ち会いでは感情論ではなく事実と記録をベースに状況を共有する姿勢が大事なんですよね。

こうして準備しておけば、必要以上にビクビクせずに、納得感のあるかたちで退去の日を迎えやすくなると思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!

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