シロッコファン型の換気扇は、放っておくと油が溜まって吸い込みが落ちるんですよね。
だからといって勢いで分解すると、爪を折る・戻せない・最悪は故障で詰んじゃいます。
先に決めるのは1つだけ。
「外して洗える部品だけ洗う。モーターと配線は絶対に濡らさない」。ここを守れれば、自宅でも十分にキレイにできますよ!
この記事では、まず取扱説明書と現物を眺めて「自分で触っていい場所/ダメな場所」を判定しますよ。
外せる場合は、外す→つけ置き→ブラシ洗い→乾燥→組み戻しの順で、向き・ネジ・爪で失敗しない進め方を手順どおりにまとめました。
外せない場合も、無理に外さずに見える範囲の汚れを確実に落として、吸い込みを戻す現実的な掃除に切り替えますよ。
「もうこれ以上はやめ!」のタイミングも明確にします。
部品が固着して外れない、配線まわりに水や洗剤が入りそう、説明書に外し方が出てない。
これらに当たったら分解は中止して、外さない掃除で安全に片づけましょう!
換気扇が「自分で掃除できる」かのかんたん判定
シロッコファン掃除で失敗が起きるのは、掃除の腕というより「触っていい範囲」を越えたときなんです。
最初に”やっていい”範囲を知ってやり方を決めましょう。
※電源を切る手順や養生は、次の「準備で8割決まる」でまとめます。
シロッコファン掃除で“触っていい場所/ダメな場所”を先に確認する
判断基準はとってもシンプルですよ。
「外して洗える部品」だけを洗って、「モーター・配線・基板がある場所」は濡らさないように触らないでおきましょう。
触っていい場所(これ基本です)
- 整流板(カバー):外して洗えるならOK。油膜がベタつく主戦場
- フィルター(付いている機種):外して洗える。目詰まり対策が目的
- 油受け・受け皿:外して洗える。液だれを減らす役割
- シロッコファン:取扱説明書に「取り外し・洗浄可」とある場合のみ洗う
- 本体の内側(ケーシングの見える面):水を垂らさず、濡らした布で拭き取る範囲まで行う
触らない場所(ここを守れば事故率が減る)
- モーター、配線、コネクタ、制御基板:水・洗剤が入ると故障の原因になる
- 通電部が見える場所:分解しない。掃除はやっても「拭き取り」まで
- 無理にこじらない爪・割れやすい樹脂パーツ:折れると戻せなくなる可能性大
「ファンの取り外し可否」が境目になりますね。
説明書にその手順が載っているなら“外して洗う”、手順が載ってないなら“外さない掃除”を前提に考えるのが正解です。
異音・固着・配線まわり・外れない爪は分解作業中止の判断
次のどれかに当たったら、分解は中止して「外さない掃除」に切り替えて行きましょう。
- 回すと擦れる音や金属音がする:すでに建て付けがわるいかも。組み戻しで悪化しやすい
- ネジを外しても部品が動かない:固着部分を無理やりこじると爪や軸を壊しやすい
- 配線やコネクタが近く、洗剤や水が入りそう:絶対に水をかけないように。拭き掃除までに留める
- 部品に爪があって外し方が分からない:マイナスドライバーでこじあけない(欠けやすい)
- 強い焦げ臭・異常な振動がある:掃除以前に故障の可能性があるので使用を止める
中止は「諦め」じゃなくて「壊さない選択」なのです。外さない掃除でも、ベタつき解消と吸い込みは復活は可能です。
「品番/外し方/洗浄可否」は取扱説明書で必ず見る
分解の成否は説明書で決まりますよ。作業を始める前に、次の3点だけは確認しましょう。
- 品番:説明書が見つからないときに検索するため(本体の銘板にあることが多い)
- 外し方:整流板・フィルター・ファンの取り外し手順(ネジ位置、爪の方向)
- 洗浄可否:水洗いできる部品/中性洗剤のみ可/アルカリ不可などの注意
説明書が手元にない場合は、換気扇の本体にある品番(型番)をもとに、ネットでメーカーの取扱説明書PDFを探すのが最短です。
準備で8割決まる:道具・洗剤・養生
シロッコファン掃除は、洗い始めてから道具が足りないと手が止まちゃいます。取り外し用・洗浄用・乾燥用・組み戻し用に分けて準備しておくと、作業の途中で探し回らずに済みますよ。
必要な道具一式を外す・洗う・乾かす・戻すの用途に分けて揃える
まずは道具を4グループで用意しましょう。もちろん使い道が重なる物は1つあれば大丈夫です。
- プラス/マイナスドライバー:ネジ外し用。サイズ違いがあると便利、どれか使える
- 養生用のポリ袋(45L以上)or 大きめのバケツ:つけ置きの容器。ファンが入る大きさ
- ゴム手袋:油と洗剤から手を守る。薄手より厚手が扱いやすい
- メガネ or ゴーグル:跳ね返り対策。ブラシ洗いのときに効く
- ブラシ2種(歯ブラシ+少し硬めのブラシ):羽根の溝用/広い面用
- スポンジ:表面の油膜取り。研磨剤入りは避ける
- マイクロファイバー布(2〜3枚):拭き取りと仕上げ。水滴を残しにくい
- キッチンペーパー:油だまりの先拭き用。洗剤の節約になる
- トレー・小皿・ジップ袋:ネジと部品の一時置き。「場所別」で分けると戻しやすい
- スマホ(撮影):外す前の状態を記録。向きと順番がわからなくなっちゃうのを防ぐ。結構大事
- ドライヤー(任意):樹脂部品の水切りを早める。温風は短時間で当てる
金属ヘラや硬いタワシで無理にこすると、樹脂が白くなったり塗装が傷つくことがあるんです。固まった汚れは「つけ置き時間」を増やして「ブラシ」をやさしく使って落として行きましょう。
洗剤の選び方:アルカリ性で油を落として素材を傷めない
油汚れはアルカリで落ちやすくなるんです。ただし、素材と洗剤の濃さを考えないとトラブルの元になっちゃいます。
- 基本は換気扇用のアルカリ性洗剤:油をじんわり緩める主役。つけ置きに向く
- 仕上げは食器用の中性洗剤:ベタつくのを防ぐ。すすぎ残しの確認にも使える
- 重曹は補助:ぬるま湯+重曹は軽い油汚れには有効。逆に強い固着がある場合は換気扇用洗剤が正解
注意点もしっかり押さえましょう。
- アルミっぽい部品(軽くて白っぽい金属)は、強いアルカリで変色することがあるんです。説明書の「アルカリ不可」表示がある場合は中性洗剤を使うようにします。
- 塩素系漂白剤は使わないことを基本にします。結構万能最強と思われがちですが、油には効きにくいし素材を傷めやすい上に、他の洗剤と混ざると危険です。
- 初めて使う洗剤は、目立たない場所に少量を1〜2分付けてみて確認してから本番に入りましょう。
コンロ・壁・床の油だれを止める養生のやり方
養生は周りを汚さない他に「掃除後の片づけ時間」を減らすためにやります。
- コンロ周りに新聞紙 or ビニールシートを敷き、端をマスキングテープで止める
- 換気扇の真下に段ボールを置き、部品を置く“作業台”にする
- 先回りして油が落ちそうな場所にキッチンペーパーを当てておく(垂れたら即回収できる)
- つけ置きはシンク内で行うか、床でなら洗面器+ビニールの二重で養生する
養生は大げさに見えても、サクッとやっておくだけで後が全然楽になりますよ。
電源と安全:ブレーカー・ゴム手袋・換気の基本
安全対策は特別なことではありませんよ。作業を始める前に必要な安全確認を一度に済ませておくと、手順の途中で抜け落ちることはありません。
- ブレーカー(または換気扇の電源)を切る:スイッチのOFFだけではなく、可能ならこれをやると安全
- 洗剤を使う前に窓を開けてたり換気扇を使うなどで換気し、においがこもらない状態にする
- ゴム手袋+目の保護を着けてから、つけ置き液を作る
- 本体側(天井・壁側)を拭くときは、布を固く絞ってから拭くこと。水滴が落ちるようなやり方はしない
- 高い位置の作業は、踏み台等を安定した床に置き登る。無理な背伸びでの作業はしない
ここまで行けたなら、次は「外せる場合」の掃除手順に入りますよ。もとに戻す時に必要な写真を撮るタイミングとつけ置き液の作り方から始めますね!
シロッコファン換気扇が外せる場合の掃除手順
外せる機種は「外して洗う」方が断然早くきれいになります。
シロッコファン掃除で間違えやすいのは、ファンの向きとネジを締める位置です。取り外す前に写真で状態を残し、ネジは外した場所ごとに分けて保管します。
※電源オフと養生は前の「準備で8割決まる」で触れた手順どおりに進めます。
手順1:カバーとフィルターを外して、油だまりを先に拭き取る
最初に、外して洗えるパーツを順番に外します。
- 整流板(カバー)を外す:ネジ式ならドライバーで外す。フック式なら片手で支えながら外す
- フィルターがある場合は外す:目詰まりがひどいと吸い込みが落ちやすい
- 油受けがある場合は外す:たまった油を流さず、キッチンペーパーで吸い取る
外した直後に、本体の内側に溜まった油だまりをキッチンペーパーで軽く拭き取ります。そうする事で、つけ置き液がすぐ濁らず、洗剤の効果を落ちにくくします。
手順2:ファンを外す前に写真を撮りネジと向きを間違えないようにする
シロッコファンを外す前に、スマホなどで「戻すときに必要な情報」を残しておきます。
- ファンの正面:回転方向の矢印や、刻印の位置が写るように1枚
- ネジの位置:どのネジがどこに刺さっていたか分かるように近景で1枚
- 外した順番:途中経過も1枚ずつ撮る(大事!戻す順番の保険になる)
ネジは「整流板」「フィルター」「ファン周り」など、場所ごとに小皿やバット、ジップ袋へ分けて入れておきましょう。同じ長さに見えても、刺さる位置が違う場合もあります。
手順3:シロッコファンのつけ置き→ブラシ洗い:落ちづらい溝の攻め方
洗剤のつけ置きは「油を緩める工程」で、ブラシ洗いは「溝を掻き出す工程」になります。
つけ置き液の作り方は次のとおりです。
- 容器:45Lのポリ袋か、大きめのバケツを使う(ファンが全体で浸かる大きさならOK)
- 湯温:ぬるま湯を使う(熱湯は樹脂が変形することがある)
- 洗剤:換気扇用アルカリ洗剤を、製品ラベルの希釈倍率どおりに入れる
- 時間:油がビッシリ厚いなら長め、薄めなら短めで調整する
つけ置き後は、流水ですすぎながらブラシで洗います。
- 羽根の溝:歯ブラシで「溝に沿って」こする。歯ブラシを横に寝かせると当たりが均一になる
- 広い面:少し硬めのブラシかスポンジで、油膜をはがすように動かす
- 角と端:汚れが残りやすいので、最後に指で触ってベタつきが残る場所を重点的に洗う
金属のヘラや研磨剤入りスポンジでこすると、表面が傷んでかえって汚れが付きやすくなることがあります。汚れが落ち切らない場合は、ゴシゴシこするより「つけ置き時間を延ばす」「洗剤を作り直す」で対処しましょう。
手順4:本体側(ケーシング)の拭き掃除は“濡らさない”を意識する
本体側は水洗いしてはダメです。モーターや配線が近いので、拭き取りだけで仕上げるようにします。
- マイクロファイバー布を水で濡らし、強く絞ってから拭く
- 油が厚めに付着している部分は、布に中性洗剤を少量つけて拭き、別の濡れ布で洗剤を拭き取る
- 水分が付いちゃいそうな拭き方になったら、いったん中止しましょう
ケーシングの奥まで手を入れすぎると、水分を含ませる可能性もあり故障の原因になり得ます。届く範囲を確実に拭き切るほうが安全ですよ。
手順5:すすぎ・乾燥・組み戻し
油汚れが落ちたなと感じたら、次の段階ですよ。
すすぎは「洗剤を落とす工程」で、乾燥は「不具合を防ぐ工程」の位置づけです。とくにファンの乾かし不足は、臭いの発生やベタつき戻りにつながりますのでちゃんとやりましょう。
- すすぎ:泡が出なくなるまで流水で洗い流す。溝に泡が残りやすいので角度を変えて流す
- 水切り:布で押さえ拭きし、溝の水滴を吸い取る
- 乾燥:敷いたタオルの上に置き、風通しの良い場所でしっかり乾かす(大事なとこ)
ドライヤーを使って乾かす場合は、温風を近づけすぎず短時間にしましょう。樹脂部分が熱で反りやすい機種もあります。
乾いたら、写真を見ながら組み立て開始です。
- ファンの向きが合っているか
- ネジが余っていないか
- 爪が最後まで掛かっているか・浮いたりしてないか
手順6:吸い込み/異音/臭い残りをチェックしよう
最後にブレーカーを戻し、換気扇を回しての確認段階になります。合格ラインは次の3点です。
- 吸い込み:ティッシュを近づけたときに、以前よりしっかり吸われる
- 異音:回転中に擦れる音やガタつきがない
- 臭い:運転しても、油のこもった臭いが強く出ない
異音が出た場合は、ファンのはめ込み不足や、ネジの締め忘れが主な原因です。すぐに停止して、写真と照らし合わせながら組み付けを見直しましょう!
外せない・外したくないときの“現実的な落とし方”
シロッコファンを取り外せない機種でも、吸い込み低下につながりやすい汚れの溜まり場を重点的に掃除すると、吸い込みの体感が変わります。
外さない掃除の手順:フィルター→見える範囲→ファン表面の順で攻める
外さない掃除は「汚れを奥へ押し込まない」ってのが大切なんです。次の順で進めていきましょう。
- 整流板(カバー)とフィルターを外す:外せる部品だけ外し、油だれはキッチンペーパーで吸い取る
- 見える範囲の油だまりを拭く:本体内側は固く絞った布で拭き、液だれしないように注意
- ファンの表面を“拭いて落とす”:洗剤はファンへ直接噴霧せず、布やスポンジに付けてから拭く
- 溝はブラシで掻き出す:歯ブラシで溝に沿ってこすり、浮き上がってきた汚れをキッチンペーパーで回収する
- 仕上げ拭き:水拭き→乾拭きの順で、洗剤と水分を残さない
ファンを手で回せる状態なら、電源を切ったうえで羽根の端をつかまないで、中央部分を軽く押しながら少しずつ回します。引っかかって周りづらいようなら無理に回さず、届く範囲を丁寧に拭き切るようにしましょう。
ベタつきが残る原因別の追加の1手:洗剤濃度/温度/時間の見直し
掃除を頑張ってもベタつきが残るときは、もはや力でそぎ落とすより条件を調整したほうが早いんですよね。
ここで判断の目安を表にまとめます。
掃除を頑張ってもベタつきが残るときは、強くこすって削るより「洗剤の濃さ・お湯の温度・浸け置く時間・すすぎ回数」を見直したほうが良く落ちます。
| 触ると分かる汚れの残り方 | 汚れの原因 | 追加の対処法 |
|---|---|---|
| 指がねっとりするくらい油膜が残る | 洗剤が薄い/塗布量が少ない | 洗剤を布に足して同じ場所をもう一度拭く |
| こすっても溝の黒いのが落ちない | 洗剤の浸透時間が短い | 洗剤を塗ったあと5〜10分放置、ブラシで溝を洗う |
| ぬるつきが残ってホコリが付きやすい | 洗剤のすすぎ不足 | 水拭きを1回増やし、最後に乾拭きで水分を取る |
| ムラっぽく白く見える | 洗剤が部分的に残った | 水拭きで均一に拭き直し、完全乾燥してから運転する |
「洗剤を増やす」よりも、「洗剤を浸透させる為の放置する時間」と「水拭きの回数」を増やすほうが、素材を傷めにくく仕上がりが安定します。
仕上げと汚れ再付着の予防ルーティン
毎回の掃除の負担を増やさないコツは、油汚れが薄いうちに拭き取って溜めないことなんです。掃除の頻度は次を目安にしましょう。
- 揚げ物や炒め物が多い家庭:月1で整流板とその他の見える範囲を拭く。2〜3か月に1回はしっかり洗う
- あまり調理しない家庭:2〜3か月に1回で整流板とフィルターを洗う
- 毎日の習慣:調理後に整流板の外側をサッと拭き、油だれが固まる前にキレイにしておく
フィルター付きの機種は目詰まりがあると吸い込みが落ちるので、フィルターだけ洗う日を作るとさらに負担が減りますよ。
換気扇のシロッコファン掃除のまとめ
換気扇のシロッコファン掃除は、気合いで分解すれば良いというタイプの作業ではありません。勝負が決まるのは最初の見極めと言っても過言では無いのです。
シロッコファンが外せると判断したなら、”外して洗える部品”だけを洗い、モーターと配線まわりは決して濡らさない方針で行きましょう。この段階でこの掃除は「きれいにする」から「壊さない」に目的が変わるんです。
外せる機種なら、写真で分解順や取り付け向き、ネジ位置等を記録して、外した部品は洗剤のつけ置きで油を緩めてからブラシで洗うと、組み立ての失敗や洗い直しをせずに済みますよ。
外せない機種は、フィルター、見えている範囲、ファン表面に限定して拭き取りします。
その際、洗剤は布に付けて使い、決して直にスプレーはしないことです。
最後に水拭きと乾拭きで洗剤分と水分を残さないのは必須です。
外せそうだけどネジが固くて回らない、そもそも外し方が不明、配線部分が近い場所にある。どれか1つでも当てはまるなら分解は中止して、外さない掃除で片づけたほうが結果が良いですよ。
しくじると壊れるに直結する機器なので、慎重に作業しましょうね。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
